投票(いいね)をしてくださった方、ありがとうございました!
いいね数を参考に、編集部で最終審査を行い、下記の結果となりました。
〔総評〕
皆さん、短い中に工夫を凝らしていて、楽しく読むことができました。
人気が高かったのは、設定がわかりやすく、ユニークな作品でした。
たとえば、佳作の中に「この島には探偵が五人もいるという奇跡が!」というものがありましたが、「そんなバカな!」と笑ってしまいました。ジャンルで言うと、バカミスですね。
ただ、やはり「ストーリーのタネ大賞」なので、設定の面白さだけでなく、実際に作品化したときの面白さを問題にしました。
その点で言うと最優秀作は、ファンタジーにして青春ミステリー、さらにユーモアとサスペンス、怨恨と悔恨と死生観まで盛り込めそうな幅があるところを評価しました。
ぜひとも、実際に小説かドラマか漫画にしてもらいたいと思います。
(公募ガイド編集部)
最優秀賞
俺は殺された。まだ17歳だった。犯人は分からないし、動機も分からない。だが、そんな中でも希望はあった。前世の記憶とでもいうのか、生まれたばかりの赤ん坊には、17歳だった時の俺の記憶があったのだ。数年経ち、独りで行動できるまで成長すると、俺が殺された事件の謎を追う。#ストーリーのタネ
— おいしいもずく (@yCZ1Sfh2bkZhuVB) August 26, 2019
〔寸評〕
17歳の主人公自身が殺されるところから始まるファンタジー&ミステリー。おそらくは主人公は霊となり、自分の記憶を持った赤ん坊を追っていくのだろう。赤ん坊が成長し、どのように謎を解いてくれる楽しみ。また、結果を知り、主人公が自分をどう納得させるかも知りたくなります。
優秀賞(ユーザー賞)
芸人の「僕」は22歳の頃、池袋のビルで、学士号しかない博士に「面白いことを言う薬」と間違えて「絶対に言ってはダメなタイミングで幼児みたいな下ネタを言う薬」を飲まされる。
— リモコン (@ObPc5JifEzqV2Gp) August 15, 2019
史上空前の大雨が降る中で、母を救うために「僕」が叫んだ言葉とは…。
#ストーリーのタネ
〔寸評〕
得票数がもっとも多かった作品。「絶対に言ってはダメなタイミングで幼児みたいな下ネタを言う薬」を飲まされるという設定は起爆力があり、思わず一票を投じたくなります。ジャンル的にはドタバタコメディーになり、爆笑の連続になりそう!
優秀賞
「あなたはもうお亡くなりになっています。」棺桶から起き上がった遺体に話しかけるスーツの男 黒田留三は、霊柩車の運転手。
— コメダワラチマキ (@0_vp55chimaki) August 30, 2019
この世に未練を残し成仏できない魂を火葬場へ運ぶまでに死んだ事を理解させなければならないが。一筋縄ではいかない遺体ばかりで...。
#ストーリーのタネ
〔寸評〕
成仏できない霊に対し、死んだことを理解させる。ジャンルで言うと難題譚。読者は主人公が苦しめば苦しむほど笑ってしまいそう。しかも、「一筋縄ではいかない遺体ばかりで」というのがいい。次から次へと難題がふりかかりそう。
優秀賞
その日は思い切ってフグを注文しました。課長の昇進祝いなので。だから最初の一口も課長から。そして課長は死にました。毒の処理が甘かったみたい。私が注文しなければと悔やみつつ後日出勤すると課長がいました。霊体となって。どうやら見えているのは私だけ。どうしようこの状況#ストーリーのタネ
— エータキ (@eetaki) August 29, 2019
〔寸評〕
昇進祝いにフグの毒にあたって亡くなった課長という設定が、やや強引ながらおかしい。設定の重さに対し、「毒の処理が甘かったみたい」という軽い文体が対比的でいい。
佳作
夏休み、家族と避暑地に来た男の子。彼は見知らぬお兄さんと一緒に、川の氾濫で山小屋に取り残されてしまう。救助を待つことになったが、お兄さんは極度のマイペース、一方彼は臆病でぐるぐると考えすぎる上、空回り。救助が来るまでに、二人の会話が噛み合うのか!?#ストーリーのタネ
— 皐月ふう@怪談蒐集始めました (@tachibanaduki) August 17, 2019
佳作
大怪盗シャルコーの一人息子レイは超がつくお人好しで、盗もうとしてもヘマばかり。父親に「今夜こそ何か盗んでこなければ勘当だ」と言われたレイは町一番の富豪の屋敷に忍び込むが、富豪の娘に見つかってしまう。
— kam (@melanco_holic) August 13, 2019
だがなんと娘は「私をこの屋敷から盗んで」とレイに懇願して…!?#ストーリーのタネ
佳作
8月の平均気温が35度を超えた2059年の日本。軌道エレベータに乗り、避暑地・宇宙ホテルへの滞在が流行していた。真面目だが大の暑がりのホテルオーナー熊井(58)は、冷房の誘惑に負け、空調をMAXにしていたが、突然の故障。室温が上昇し、熊井は宿泊客と共に地球への帰還を試みる。#ストーリーのタネ
— 松岡 9JIRA (@aoarup) August 14, 2019
佳作
『探偵はなぜ現れる』
— 神無 (@bunchin09) August 15, 2019
南太平洋に浮かぶ秘島─ルテン島をT大学のミス研三人が訪れた。島に着いた途端、不運なことに殺人事件に遭遇。しかし、この島には探偵が五人もいるという奇跡が!これは偶然か必然か?名探偵・十重桜の学生時代最後の事件簿である。#ストーリーのタネ #空想のウラスジ