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受賞のコトバ 2015年4月

第1回 「本のサナギ賞」

エンターテイメント小説を募集。ジャンル不問。商業未出版作品に限る。他の賞に応募した作品でも可。大賞受賞者には賞金50万円(単行本印税のアドバンス)が贈られ、初版2万部が出版される。

受賞者:志坂 圭

しざか・けい

1962年、岐阜市生まれ。同市在住。大学卒業後、コンピューター関連企業に就職。その後、自動車部品製造企業に転職。退職後ネットショップを経営しながら執筆を続ける。趣味はバイクツーリング、セキセイインコと遊ぶこと。好きな作家は阿刀田高、筒井康隆、浅田次郎。受賞作『滔々と紅』はディスカヴァー・トゥエンティワンより好評発売中。

サナギから成虫へ
 二十二年目の快挙です。本当にこんな日が来るとは……もちろんこの日を目指して書いてきたわけでありますが、あまりにも突然この日がやってきましたので、少々戸惑っております。
 ここに至る全ては何気なく立ち寄った本屋の天井からぶら下がる文学賞応募要項の「チラシ」から始まっております。そこに書かれる賞金に目が眩み、執筆のイロハも知らないまま早速執筆に取り掛かりました。しかし、処女作で受賞できるほど甘くはありません。呆気ないほどの落選でありました。ですが、執筆の途中、何とも心地よい気分に囚われました。俗に言う「脳内麻薬の分泌」です。以来二十二年に及ぶ細く長い橋を渡ることとなりました。
 当初はショートショートを多く書いておりました。SSの評判はことのほかよく、たびたび活字となってお小遣い稼ぎができましたが、この程度でプロとなるには無理があると思い、路線変更し、短編・長編ミステリーを書くようになりました。しかし、これがなかなか思うような結果につながりません。気がつくと十数年が経っていました。
 悶々とするなか、テレビを見ていると何やら騒がしいのです。ある女優さんが舞台挨拶の際、トンでもない発言をしてマスコミからバッシングを受けているのです。ですが、その内容にはさほど興味はなく、ただ見ていて「この女優さんが花魁を演じたらさぞかしキレイやろうな」と思った瞬間、頭の中に花魁が現れて花魁道中を始めてしまいました。それまでは花魁にも時代小説にもとんと関心はなく、読むことも書くこともありませんでした。ですが、その日以来、花魁による脳内道中が何年もの間続いたのです。どうにかして追い出すことはできないものかと考えた末、吉原を舞台にして小説を一本書けば出て行ってくれるのではないかと思い、それを切っ掛けにして吉原について調べ、この受賞作『滔々と紅』の執筆に至ったわけです。
 これからどんな作品が書けるかはわかりませんが、一週間で命絶えるセミにならないよう頑張らねばと思います。もっともセミは幼虫から羽化する不完全変態の昆虫でありまして……。

受賞作『滔々(とうとう)と紅(べに)』

天保八年、飢饉の村から幼い百姓の娘が江戸吉原の大遊郭、扇おうぎや屋へと口入れされる。わずか9歳だった駒こ まの乃は、地獄と呼ばれる廓の世界で生き抜き、手練手管を駆使する人気花魁、艶たおやぎ粧として成長していく。しかし、ある夜の出会いが、彼女の運命を大きく変える……。

第8回 文化放送 100万円争奪! ラジオCMコンテスト

協賛広告主(16社)の課題にもとづく、20秒のラジオCMコピーを募集。最終審査は公開録音で行われる。グランプリ受賞者には100万円が贈られる。

受賞者:魚返洋平

うがえり・ようへい

1981年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、広告代理店に入社。以来コピーライターとして勤務。趣味は書店徘徊、ビール。

ラジオCMってやっぱり
楽しいな、と再実感
 僕はコピーライターなので、ラジオCMの企画は本業の一部です。しかも、もはや若手という年齢でもない。それで最近、後輩にラジオCM企画のアドバイスを求められる機会が多くなってきたんですね。彼らのアイデアをより面白くするために、ここはこういう構造にしたほうが笑えるとか、最後のコピーはこういう語順にしないとオチにならないとか、ついつい具体的なアドバイスをしてしまいつつ、「これならいっそ自分でぜんぶ企画しちゃったほうが……」と思うこともままありまして。さらに仕事でラジオCMをつくる機会がこの頃減っていまして。そんな折でした。このコンテストの存在を急激に意識しはじめたのは。
 なにしろ、賞金100万円というキャッチーさ! ラジオCMは独りで書くものですから、賞金も独り占め。20秒CMなら、空き時間にち ょこちょこと企画できる。もし入賞したら上司からも褒められる。後輩からも舐められない。賞金は家のリフォームの足しにもなる。「今まで応募しなかった俺は馬鹿じゃないか!?」と思えるぐらい、とめどなくあふれてくる私利私欲。結局、15本ぐらいの作品を締切ぎりぎりに出しました。
 最終審査が公開形式だったのでその場で観覧していたんですが、結果発表の瞬間はさすがに手に汗を握りましたね。
 後輩たちからはちょっとブーイング(俺たちの可能性を潰しやがって的な)があったやもしれませんが、まあそれはそれ。この際ヒールでもかまいません。
 すこしだけ健気なことも書きますと、10年以上この仕事をしていても、未だにくよくよすることは正直あるんです。でもたまにこういうご褒美があると、勇気づけられる。前向きになれる。実はそれこそが最大の副賞なのだ、とも感じます。
 受賞を経て変わったことは……そんなにありませんが、ラジオCMってやっぱり楽しいな、ということを再実感しています(調子いいですよね)。できればこれをきっかけに、ラジオCM企画の依頼がもっと来るようになるととても嬉しいです。

受賞作協賛広告:日本くだもの農協

    SE(飛行機の機内ノイズ)
乗務員 お客さまの中に、お医者さまはいらっしゃいますか!
男性  私は医者だが。
乗務員 大変申し訳ないのですが、りんごがあれば医者いらず、だそうで。
男性  …え、それで?
乗務員 あ、お伝えしたいのはそれだけです。
    SE(ポーン)
N   リンゴをもっと食べましょう。
日本くだもの農協

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