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代理人を介した著作権の管理(2009年10月号)

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公募ガイド誌上で1998年4月号から2014年3月号に渡って連載された、「公募のための著作権Q&A」を再掲載します。

毎週火曜日にバックナンバーを更新していきます。

 

講師:吉田大輔(放送大学客員教授)

代理人を介した著作権の管理

著作権の行使を他人に委任することはできますか?

 

委任契約を結んで他人に代理人になってもらうことが可能です

 

著作権法上、著作者には著作者人格権と著作権(財産権)の2種類の権利が与えられます。このうち、著作者人格権は著作者の人格的利益を保護するものですから、著作者本人による行使が基本です。利用者と著作者を仲介する者がいたとしても、最終的には著作者自身の判断です。


一方、著作権(財産権)は他人に権利行使を委任することができます。委任する場合には、委任の対象となる著作物の範囲(例、どの作品かなど)、委任する権利行使の範囲(例、複製、上演・演奏、公衆送信など)、許諾の相手方に関する条件(例、非営利利用のみ、法人のみ)、使用料の定め方(例、複製物の対価の○%など)、委任の期間(例、○年間)などを代理人となる者との間で十分話し合って、委任契約を結ぶことになります。より具体的に委任すればするほど、利用者は著作者本人と交渉しなくても利用許諾を得ることが容易になりますし、別の見方をすれば代理人の許諾権限が大きくなります。一方、著作者は煩瑣な契約関係の交渉から解放されて、本来の創作に専念できることとなるわけです。


委任を受けた代理人は委任契約に基づいて誠実に業務を行わなければなりません。外国小説等の翻訳に関する権利処理や写真に関する権利処理などで、このような代理人(エージェンシー)が活躍しています。


権利委任のうち、利用許諾の可否や使用料等の許諾条件の決定が最終的には著作者等の権利者本人に留保されているものを「非一任型」の委任といい、これらの決定をすべて代理人に委任するものを「一任型」の委任といいます。非一任型の場合には、程度の差こそあれ最後は権利者本人の判断となりますので、代理人の業務について特段の法的規制を行う必要はないのですが、一任型の場合には、委任を受けた代理人が権利者本人の意思とは関係なく許諾に関する判断を行いますので、権利者と利用者の保護の両面から、代理人の活動に対する一定の法的規制が必要となります。このような一任型の権利管理に関する法的規制の仕組みについては、次回改めて説明することといたします。

※この記事は、「月刊公募ガイド」2009年10月号で掲載されたものです。法改正などにより、当時と状況が変わっている場合があります。

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