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映像作品の著作者(2011年3月号)

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公募ガイド誌上で1998年4月号から2014年3月号に渡って連載された、「公募のための著作権Q&A」を再掲載します。

毎週火曜日にバックナンバーを更新していきます。

 

講師:吉田大輔(放送大学客員教授)

映像作品の著作者

映像作品の制作にあたって数人の友人の協力を得て撮影しました。協力してくれた友人たちにも著作権があるのでしょうか?

  

映像表現への創作的な寄与の内容や程度によって判断されます

 

著作者は、著作権法上の権利の主体ですから、だれが著作者であるかということは作品の権利関係を明確にする上で重要です。


映像作品の多くが著作権法上「映画の著作物」に該当することを前回説明しましたが、著作権法は、映画の著作者について「制作(筆者注:プロデュースのこと)、監督、演出、撮影、美術等を担当してその映画の著作物の全体的形成に創作的に寄与した者」(16条)と定めています。この定義は、いわゆる劇場用映画を念頭においたものですが、この規定で例示された「制作、監督、演出、撮影、美術等」の役割は、劇場用映画以外の映像作品においても見いだすことができるもので、これらの役割を参考にして映像作品の著作者を判断していくことになります。例えば、映像作品の全体の構成の仕方、登場人物や動物などに対する一種の演出、撮影の仕方、編集の仕方などや、音楽等を伴う作品では、音楽等の編集の仕方も創作的要素として挙げることができるでしょう。


劇場用映画などでは、これらの役割を監督以下複数のスタッフで分担するのが普通で、多くの場合、「共同著作物」となりますが、個人が制作する映像作品の場合、これらの役割を一人の者が担うことも可能で、その場合にはその者一人が著作者となります。映像作品の制作にあたって、友人などの協力があった場合には、その協力の内容と程度によって、前記のような創作的要素に寄与していると考えられるときは、それらの者も「共同著作者」として著作者の中に含まれることになります。


一方、友人たちの協力の内容が作品の創作的要素とは直接関係のない事柄、例えば、撮影機材の調達や運搬、撮影作業の補助などに限られる場合には、創作的寄与とは言えませんから、著作者には当たらないことになります。また、友人たちが映像作品に出演した場合も、「演技」として著作権法上「実演」に該当することもあり得なくはありませんが、映画の著作物の「著作者」となるわけではありません。

※この記事は、「月刊公募ガイド」2011年3月号で掲載されたものです。法改正などにより、当時と状況が変わっている場合があります。

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