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美術作品等の映像への写り込み(2011年7月号)

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公募ガイド誌上で1998年4月号から2014年3月号に渡って連載された、「公募のための著作権Q&A」を再掲載します。

毎週火曜日にバックナンバーを更新していきます。

 

講師:吉田大輔(放送大学客員教授)

いすのデザインの著作権

映像作品に他人の美術作品の画像を挿入しました。映像作品の利用にあたって美術作品の著作権は関係してきますか?

  

映像作品の利用に際しては美術作品の著作権者の許諾が必要です

 

映像作品の制作にあたって他人の著作物を利用する場合にはその権利関係に十分注意を払うことが必要です。使い方によっては著作権侵害となって自分の映像作品自体の公開などができなくなる場合もあります。


自分の映像作品の中に他人が創作した絵画や彫刻などの美術作品を挿入したり、他人が撮影した写真や動画などを挿入する場合には、これらの作品の著作権者から利用の許諾を得る必要があります。映像作品にこれらの作品を挿入することは著作権法上「複製」に該当し、それらの作品の複製権の対象となる行為です。映像作品が美術作品等の批評や研究などを目的とする場合は、利用の仕方によっては著作権法32条に定める「引用」に該当し、許諾を得る必要がないときに該当する可能性もありますが、それが適用されるケースは限定的と考えるべきでしょう。


美術作品等が挿入された映像作品が完成し、その後、公衆向けに上映されたり、放送やインターネット配信などによって公衆送信されたり、あるいはDVDなどの形態で販売等される場合には、映像作品自体の著作権の問題とは別に、これらの美術作品等も映画の著作物において複製された著作物として、それぞれ上映権、公衆送信権、頒布権という権利が認められていますから、利用にあたってはこれらの著作権の関係でも利用許諾を得なければならないことに注意する必要があります。


ただし、街路や公園等の公開の場所に恒常的に設置された美術作品(例えば、ビルの壁面に描かれた絵画やイラスト、公園に設置された彫刻など)が街頭や公園の撮影の際に映像の中に映り込んできた場合については、著作権法上特別な規定があり(46条)、著作権者の許諾を得なくても自由に利用できることとなっていますから、これらの作品を撮影(複製)し、上映、公衆送信、頒布などを行っても著作権侵害にはなりません。街頭の撮影などの場合、建築の著作物が映像の中に映り込むこともありますが、この場合も同様に自由に利用することができます。


※この記事は、「月刊公募ガイド」2011年7月号で掲載されたものです。法改正などにより、当時と状況が変わっている場合があります。

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