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サービス内容を告知する文章(2011年11月号)

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公募ガイド誌上で1998年4月号から2014年3月号に渡って連載された、「公募のための著作権Q&A」を再掲載します。

毎週火曜日にバックナンバーを更新していきます。

 

講師:吉田大輔(放送大学客員教授)

サービス内容を告知する文章

会社のサービス内容を告知するために作成したウェブページの文章は著作物になりますか?

  

文章の内容次第ですが、ありふれた表現は著作物とはなりません

  

著作権法上保護される著作物か否かの判断に当たって、最も重要な要素は「創作性」です。創作性については、作成者の何らかの「個性」が発揮されていれば足り、厳密な意味で独創性が発揮されたものであることは要しないとされています。他人の著作物を模倣していないことと言い換えられる場合もあり、創作性の基準は高いものではありません。


ただし、文章がごく短いものである場合、表現の仕方に一定の約束事があるなどの制約があるため他の表現が想定できない場合や、表現が平凡かつありふれたものである場合には、作成者の個性が現れているとはいえないため、創作性が認められないこともあります。


コンピュータのデータ復旧サービス事業者がサービス内容を一般消費者向けに告知するために作成したウェブページの文章等について、著作物性が争われた事件があります。第1審の東京地裁に続き、控訴審の知財高裁平成23年5月26日判決でも、本件の広告用文章は平凡かつありふれた表現などであって、著作物に当たらないと判断されました。


争点となった文章の一つに、「パソコンそのものはそれほど高価なものではなくなりました。しかし、パソコンに保存されているデータは一段と重要性を増しています。パソコンに事故が起こった場合には、パソコンが大切なのか、データが大事なのかをよく見極めることが大切です。」という文章があります。この文章に対する知財高裁の評価としては、まず、パソコンの値段、データの重要性、パソコンとデータの優先度の見極めに関する記述は事実にすぎないこと、また、内容、表現、記述の順序のいずれにおいても、「一般的に使用されるありふれた言葉で表現したものであって、表現上の格別な工夫があるということはできず、当該部分に作成者の個性が現れているということはできない」という判断を示しています。このように、文章の性格、用途などによっては著作物として認められにくい場合もあることに注意が必要です。


※この記事は、「月刊公募ガイド」2011年11月号で掲載されたものです。法改正などにより、当時と状況が変わっている場合があります。

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