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ブログの著作物性(2012年3月号)

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公募ガイド誌上で1998年4月号から2014年3月号に渡って連載された、「公募のための著作権Q&A」を再掲載します。

毎週火曜日にバックナンバーを更新していきます。

 

講師:吉田大輔(放送大学客員教授)

ブログに認められる著作権

いわゆる「ブログ」の記事にも著作権はあるのでしょうか?

  

内容にもよりますが、著作権がある場合が多いでしょう

  

最近、ブログ(Blog)という形式で作者の個人的な体験や日記、一定のテーマに関する意見や感想などをネット上で発信することが多く見られるようになりました。人気タレントや政治家などの著名人のブログも増加し、すっかりネットの世界で市民権を得た感があります。


これらのブログに書かれた記事が著作権法上保護される「著作物」に該当するかについては、内容次第となりますが、一般論としては、著作物に該当する場合が多いと考えられます。「著作物」は、人間の思想又は感情の創作的表現物と定義されていますが(著作権法2条1項1号)、ここで問題となるのは「創作性」の要件です。文芸の著作物について、創作性の水準を文学的に高度の内容や表現手法などを満たすものとすると、多くの作品がこの水準に達しないことや、また水準に達しているかどうかの評価をだれが行うのかなどの問題が生じます。したがって、一般的にはこの「創作性」とは「独創性」や「創造性」のような高度のものを期待しているわけではなく、より緩やかな基準で判断されます。


ホームページ上の掲示板に書き込まれた文章の著作物性が争われた事件(ホテルジャンキーズ事件)で、東京高裁平成14年10月29日判決は、この点について「表現者の個性が何らかの形で発揮されていれば足りるという程度に、緩やかに解釈し、具体的な著作物性の判断に当たっては、決まり文句による時候のあいさつなど、創作性がないことが明らかである場合を除いては、著作物性を認める方向で判断する」のが妥当であるという見解を示しています。この判決の考え方は、これまでの学説や判例の流れとも一致しています。「決まり文句による時候のあいさつなど」とは「ありふれた表現」と置き換えても良いでしょう。


この考え方は、ブログや「ツイッター(Twitter)」や「フェイスブック(Facebook)」などにおける記事などにも適用可能であると考えられます。ツイッターは140字以内という制限がありますが、この範囲内であっても著作物性が認められる表現はあり得るものと考えられます。


※この記事は、「月刊公募ガイド」2012年3月号で掲載されたものです。法改正などにより、当時と状況が変わっている場合があります。

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