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著作権侵害とプロバイダの責任(2012年8月号)

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公募ガイド誌上で1998年4月号から2014年3月号に渡って連載された、「公募のための著作権Q&A」を再掲載します。

毎週火曜日にバックナンバーを更新していきます。

 

講師:吉田大輔(放送大学客員教授)

著作権侵害とプロバイダの責任

ネット上の著作権侵害に関してプロバイダは法的責任を負いますか?

 

一定の場合以外は法的責任を負わないこととされています

 

 ネット上に発信される情報の中には、名誉毀損や著作権侵害に該当するものも含まれていますが、掲示板やブログなどの場を提供しているプロバイダ(特定電気通信役務提供者)が、これらの違法な情報発信すべてについて法的責任を負うことは過重な負担をプロバイダに負わせるものであることから、通称「プロバイダ責任制限法」(平成13年制定)と呼ばれる法律で、プロバイダの責任範囲が規定されています。


プロバイダの責任を考える際に2つの側面があります。まず、違法な情報発信によって権利侵害を受けた権利者との関係です。この側面については、プロバイダは原則として権利侵害に関して法的責任を負うことはないとされています。ただし、送信を防止する措置を講じることが技術的に可能な場合であって、①他人の権利が侵害されていることを知っていたとき、②ある情報の流通を知っており、それによって他人の権利が侵害されていることを知ることができたと認めるに足りる相当の理由があるときのいずれかに該当する場合には、プロバイダも法的責任を負うとされています。

 

このような規定を利用して、権利者団体などはネット上の違法送信を監視して、それを発見した場合にはプロバイダに連絡して、ネットからの削除などの防止措置を要求するという仕組みが実務上確立されてきています。ただし、違法な件数も膨大なので削除等が追いつかないという現実もあります。なお、プロバイダ自身が違法な送信を行っている場合には、当然、法的責任を負うことになります。


次に、発信者に対する責任の問題があります。プロバイダが情報を削除した場合など、発信者に対してプロバイダが責任を負うかが問題となりますが、①他人の権利が侵害されていると信じるに足りる相当の理由があったとき、または②権利侵害について権利が侵害されたとする者から削除等の申出があった場合にその旨を発信者に連絡をして7日以内に反論がなかったときには、プロバイダが削除等の措置を行ったとしても法的責任を負わないと規定されています。
 

 

※この記事は、「月刊公募ガイド」2012年8月号で掲載されたものです。法改正などにより、当時と状況が変わっている場合があります。

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