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違法ダウンロードに対する罰則の導入(2013年2月号)

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公募ガイド誌上で1998年4月号から2014年3月号に渡って連載された、「公募のための著作権Q&A」を再掲載します。

毎週火曜日にバックナンバーを更新していきます。

 

講師:吉田大輔(放送大学客員教授)

違法ダウンロードに対する罰則の導入

違法ダウンロードに対する罰則の導入とはどういうことですか?

 

権利侵害に対して、従来の民事的な措置だけではなく、刑事罰の対象ともなりうることとされました

 

個人的に使用する目的などで著作物を複製することを「私的複製」といい、原則として権利者の許諾を得る必要はないこととされています。ただし、権利者の利益を著しく害する一定の場合には権利制限の対象外となり、無許諾で行えば権利侵害となることとされています。


平成21年著作権法改正によって、著作権を侵害する自動公衆送信(違法アップロード)を受信して行うデジタル方式の録音又は録画を、違法な事実を知りながら行う場合には、私的複製であっても権利制限外とされました(30条1項3号、違法ダウンロード)。しかし、当時は、違法ダウンロードの個々の行為は軽微であり、取締りの実効性の問題もあることから、3号違反の行為については罰則の対象とはしませんでした。平成24年改正では違法ダウンロードに対する抑止効果を高めるために、刑事的措置として罰則が導入され、有償著作物等の違法ダウンロードに対しては、2年以下の懲役又は200万円以下の罰金を科すことができようになりました(119条3項、平成24年10月1日施行)。


「有償著作物等」とは、CDとして販売されたり、有料でインターネット配信されている音楽作品や、DVDとして販売されたり、有料でインターネット配信されている映像作品などが挙げられます。一方、ドラマ等のテレビ番組については、その番組がDVDとして販売されていたり、有料のインターネット配信等となっていない限りは、有償著作物等に該当せず、罰則の対象とはなりません(ただし、違法配信であれば民事的な措置の対象とはなり得ます)。また、違法に配信されている音楽や映像であっても、視聴するだけで録音、録画を行わない場合には30条1項3号には該当せず、違法ではなく、罰則の対象ともなりません。なお、親告罪ですから権利者の告訴がなければ罰則は適用されません。


今後、この規定が効果を上げるためには、インターネット利用者が適法配信と違法配信の区別ができる環境を構築することが重要です。

※この記事は、「月刊公募ガイド」2013年2月号で掲載されたものです。法改正などにより、当時と状況が変わっている場合があります。

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