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「写り込み」等の付随的利用(2013年5月号)

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公募ガイド誌上で1998年4月号から2014年3月号に渡って連載された、「公募のための著作権Q&A」を再掲載します。

毎週火曜日にバックナンバーを更新していきます。

 

講師:吉田大輔(放送大学客員教授)

「写り込み」等の付随的利用

「写り込み」等に関する著作権法改正の内容を教えてください

 

写真撮影やビデオ撮影等で背景に他人の著作物が付随的に写り込んだり、録音・録画されても、権利侵害とならないことを明確にしました

 

平成24年著作権法改正の内容のうち、今回は身近な利用である「写り込み」等の付随的な利用行為に関する権利制限を紹介します。


例えば、写真撮影の際に写真家が本来撮影しようとしている被写体の他に背景に絵画やポスター等が写り込んだり、街頭風景のビデオ収録に際して街頭に設置された看板・ポスターや街頭に流れる音楽が撮影・録音される場合などを考えてみますと、これらの利用行為は、一般的に軽微な利用で、権利者に実質的な不利益をもたらさないと考えられるものです。しかし、これまでは形式的には著作権侵害となってしまう行為でした。今回の法改正では、このような利用行為について権利者の許諾を得なくても適法とすることとしたのです(平成25年1月1日施行)。


改正法では、写真の撮影、録音又は録画の方法によって著作物(写真等著作物)を創作するに当たって、写真の撮影等の対象とする事物又は音から分離することが困難であるため、付随して対象となる事物又は音に係る他の著作物(付随対象著作物)は、その写真等著作物の創作に伴って複製又は翻案することができると定めています(30条の2第1項)。ここで「翻案」とは、例えば、カラー写真をモノクロ写真に取り込む場合や、絵画を3D映像に取り込む場合などを想定しています。


ただし、この規定はあくまでも付随的に利用される著作物に適用される規定なので、特定の著作物を意図的に被写体や録音等の対象としている場合には権利者の許諾が必要となりますので区別してください。例えば、ポスター制作のためモデルにマンガキャラクターが描かれたTシャツを着せて撮影する場合はそのキャラクターの利用は、「分離することが困難である」とはいえないので、この規定は適用されません。


このような写り込み等を伴って創作された写真等著作物が、その後、出版、放送、インターネット送信などで事後利用される場合の付随対象著作物の取扱いにも、同様に権利制限が適用されます(同条第2項)。


※この記事は、「月刊公募ガイド」2013年5月号で掲載されたものです。法改正などにより、当時と状況が変わっている場合があります。

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