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検討過程における利用(2013年6月号)

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公募ガイド誌上で1998年4月号から2014年3月号に渡って連載された、「公募のための著作権Q&A」を再掲載します。

毎週火曜日にバックナンバーを更新していきます。

 

講師:吉田大輔(放送大学客員教授)

検討過程における利用

検討過程における利用に関する著作権法改正の内容を教えてください

 

キャラクター商品の企画などに際して、権利者の許諾を得る前に内部検討用に著作物を利用することについて許諾を不要とするものです

 

権利者に実質的な不利益をもたらさない利用に関する権利制限の規定です(平成25年1月1日施行)。

 

例えば、企業がキャラクター商品を企画する際に、そのキャラクターの著作権者の許諾を得る前に、内部の事前検討段階で企画書や会議資料等に当該キャラクターを掲載することがあります。そのキャラクターの利用が決定されれば、権利者の許諾を得た上で商品化することとなりますが、事前検討の段階では許諾を得ていないのが通例でしょう。しかし、厳密には事前検討段階とはいえ企画書等への掲載について許諾を得なければ形式的には著作権侵害となります。近年、企業のコンプライアンス意識の高まりとともに、このジレンマの解決が求められていました。

 

今回の法改正では、適法な利用を目指した検討過程における利用を円滑に進めるため、最終的には権利者の許諾を得て著作物を利用しようとする者、又は権利者不明等の著作物について文化庁長官の裁定を受けて著作物を利用しようとする者は、これらの利用についての検討の過程における利用に供することを目的とする場合には、その必要と認められる限度において、その著作物を利用することができることとされました(第30条の3)。「著作物を利用しようとする者」という要件となっていますから、事前検討の結果その著作物を利用しないと決定された場合や、事前検討を経て権利者に利用許諾を求めたが、許諾が得られず利用を断念した場合などにおける事前検討段階の利用にも適用されます。

 

また、検討後に権利者の許諾を申し出る際には、利用内容を説明するために各種のプレゼン資料等が作成され、そこに利用予定の著作物が掲載されることなども想定されますが、このような許諾を得る過程における利用についても同様に権利制限の対象とされています。

 

利用方法については限定がないので、複製や翻案のほかにも、音楽の演奏や映像の上映等の行為も必要限度内で許されることになります。

※この記事は、「月刊公募ガイド」2013年6月号で掲載されたものです。法改正などにより、当時と状況が変わっている場合があります。

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