古本を買いまして
カテゴリ:29_考えごと
こんにちは、いづみです。
穂村弘の『本当はちがうんだ日記』を読んで以来、
定価以上の値段がつけられた古本の価値を感じたくて
仕方なかったのですが、(そういう話が載ってる)
先週とうとう定価の4倍以上の古本を2冊買いました。
1冊目がこちら
中原淳一が1970年に創刊した「女の部屋」の第5号です。
「ひまわり」や「それいゆ」に続いて、ミセス向けに
編まれた雑誌で、中原さんらしく生活者のための記事や、
女性の自立を考える特集が組まれています。
特によかったのは巻頭インタビュー。
中原さん自身が瀬月内晴美(瀬戸内寂聴)に
いろいろとお話を聞いているのですが、これが
現代のフェミニズムとほぼ変わらない論点なんです。
50年変えられなかった情けなさよりも、
瀬戸内さんと中原さんの視線の鋭さと
これをよくぞ巻頭に持ってきたなという
決断の強さに驚きを覚えます。
ファッションページでは「マキシ丈は部屋着に」と
言っている時代ですからね。
中原淳一の才能に惚れ惚れしちゃいます。
古本の価値は安さでしょ!と思っていましたが、
絶版だけど良い本がいい値段になるのは仕方ないかと
納得できる出来事でした。
もう1冊は次回紹介します。