特集INTERVIEW 番外編 松本ひで吉(漫画家)
- 文芸
2019.06.07

特集INTERVIEW 番外編
松本ひで吉(漫画家)
まつもと・ひできち。2008年、『ほんとにあった! 霊媒先生』でデビュー。そのほか、『さばげぶっ!』『境界のミクリナ』等を刊行。現在、『なかよし』(講談社)で『ねこ色保健室』を連載中。
7月号の特集では、漫画家の松本ひで吉さんにインタビューしました。その番外編をお届けします。面白さの根本は、
観察眼にある
観察眼にある
『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』は第3巻が絶賛発売中です。
その中に、こんな一節があります。

松本ひで吉『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』第3巻より
実によく犬と猫の行動特性をとらえていますよね。
日頃から、よ~く観察しているんですね。
犬猫を飼っていない人でも、「あるある」と思えますよね。
しかも、面白い!
「猫には人の言葉がわかる疑惑がある」には、
「そうかも!」と思ってしまいます。
自分なりの視点でとらえる
「自分フィルター」を持つ
「自分フィルター」を持つ
犬と猫という構図もすごくいいですね。
単純で明るそうな「犬くん」と、どっしり構えてタフな「猫さま」。
漫画の構造としても、「犬くん」は常にフリになっていて、「猫さま」がオチになっている。
シンプルだけど、この対比がいいんですね。
犬に毒味を――!?
ただの偶然とわかってても、ひょっとして感
ぬぐえない猫
笑いながら、「確かに」と思ってしまいますね。
松本ひで吉さんの最後のコメントがいいんですね。
そこも頭1つ抜けている理由の1つ。
もちろん、松本ひで吉流の脚色はあると思います。
「犬くん」を極端なベビーフェイスに描き、
「猫さま」を怖いヒールに仕立てています。
だからこそオチがより際立つということはありますが、
でも、ウソはないんですね。
公募ガイドのインタビューの中でも、「魅力的なエッセイ漫画を描くコツ」について、
自分なりの視点でとらえる「自分フィルター」を持つこと。うちの犬猫も、他人から見ればただの動物ですが、私にとってはオンリーワンの面白い存在。自分だけが気づいた彼らのかわいらしさや面白さを知ってもらえるのがうれしくて描いているんです。
と答えています。
対比的な構図、自分なりの視点――。
すべての創作に通じる秘訣ですね。
(ヨルモ)
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