特集 君の小説の人物はいきているか?

  • 文芸

2019.04.09

特集 君の小説の人物はいきているか?

イラスト:ラムネチョコ


キャラがないと、物語が動きにくい!

物語は、登場人物に性格が与えられていないと、動いてくれないというところがあります。
たとえば、「学校の裏山で洞窟を発見した」とします。
このとき、みんながみんな引っ込み思案の登場人物だったら、話が始まりませんね。

アクティブで好奇心旺盛な人物が、「中に入ってみよう」と言う。
それでみんなして「行こう、行こう」では、なんだか能天気でバカみたいな話になってしまいますよね。
「やめようよ、怖いよ」
などと言って止める人物が必要です。

あるいは、「立入禁止って書いてあるよ。決まりは守らないと」のように言う真面目タイプも必要かもしれません。
また、何をやらせても能力的には低くて、みんなの足手まといになる人物も必要です。
こういう人物は、何かトラブルがあると見事にその落とし穴にはまってしまうのですが、
それが物語を盛り上げてくれます。

アニメのキャラクターなどは、こうしたタイプ分けがはっきりしています。
個性が際立っていますし、キャラがかぶった人物はいません。
小説でも、同じようなキャラ設定になっていると思います。
 
キャラを立てないケースでも、全くの無個性ではない!

小説の場合、キャラクターを立たせるというほどのことはしない場合もあります。
特に、純文学や私小説、心境小説、物語性の強くない小説、テーマ性の強い小説などではそのような傾向があります。

たとえば、志賀直哉の『城崎にて』や、川端康成の『伊豆の踊子』、あるいは梶井基次郎の『檸檬』でもいいですが、こうした小説では個性的すぎるキャラクターを登場させて、話を面白くする必要はないですね。

作者が訴求したいのは、死生観や人生観など心の問題だと思いますので、主人公がどんな性格で、外見はどうで、どんな嗜好を持っているかなどはどうでもいいことです。

しかし、だからと言って、全くの無個性ではありません。
アニメのようなキャラクターには仕立てませんが、主人公にも固有の性格はあり、主人公だけの過去も持っているはずです。
登場人物は人形ではなく人間ですから、性格・履歴を持っているのは当然です。

人物造形は小説のジャンルにもよりますし、同じ作家の作品でも作品によってやり方が違ってきます。しかし、人物造形をしないということはないということですね。

公募ガイド5月号(4/9発売)では、「人物造形はどのようにやればいいのか」「ジャンルによってどう違うのか」といったことを特集しています。
以下、概要です。
 
君の小説の人物は生きているか?

小説の中の人物は人形ではなく、人間です。固有の性格もあれば、過去の経歴も持っています。
こうした内面や履歴を作っておかないと、読者は登場人物に憧れもしなければ共感もしません。
そうならないように、リアルな人物を作る方法を学んでおきましょう。

1. 藤咲あゆな先生に秘訣を聞く、キャラクター創作術
2. ジャンル別人物造形
3. 人物造形の基本
4. 人物の履歴を作ろう
5. 性格をどう表現するか
6. キャラクターの強弱
7. 篠原菊紀先生に人物設定について聞く、脳科学的キャラクター造形

(ヨルモ)
 

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