特集 人気のエッセイ公募 レコメンド・ファイル
- 文芸
2019.09.09

イラスト:こつじゆい
表彰式の主役は、
やはり最優秀賞
仕事柄、いろいろな表彰式に行きます。
主役は、やはり最優秀賞受賞者ですね。
表彰状の授与をするときもトリを務めますし、講評に割かれる時間も長い。
講評の内容も、何しろ最優秀賞ですから、絶賛されます。
一方、次点で入選された方はというと、その受けとめ方には2パターンあります。
次点ということは1等賞ではないわけですが、実力以上の入選なら、
「うれしい!」という満面の笑みです。
ところが、受賞できると過度に期待してしまった次点の作者は、
「くっそー、負けたのか。なんでだー」と、ちょっと思ってしまい、
「最優秀賞に選ばれた作品は、粗削りながら、誰にも思いつかないアイデアがあり……」
という講評が、なんだか自分への批評のように思えたりします。
しかし、それでも評価されたから選ばれたわけで、うれしさ9、悔しさ1といった割合でしょうか。
表彰式は、結婚式で、
懇親会は、披露宴
表彰式の大きな流れですが、一般的には、まず表彰式があります。
結婚でいえば、結婚式ですね。
檀上には選考委員が並び、司会者がいて、主催者の代表者によって表彰状が授与されます。
次に、選考委員による講評があり、受賞者のインタビューがありという流れです。
このあと、選考委員も交えて、懇親会が行われることがほとんどです。
結婚でいえば、披露宴みたいな感じでしょうか。表彰式とは別の広い会場に移る場合もあります。
このとき、主催が企業の場合は、会社のイベントを兼ねていたりします。
主役はあくまで入選者ですが、主催者の仕事関係の方が参列していたりします。
下世話な話ですが、超豪華な懇親会もあり、ケータリングっていうんですか、板前さんが寿司を握ってくれたり、一度、「フォアグラ丼」というのがあって、あれはバブリーでした。
入選者の方々もバイキングのお皿をもってうろうろしていたりしますが、会場でコメントを求められたり、取材されたりで、忙しくて食事する暇もない受賞者もいます。
選考委員と写真を撮ったり、
著書にサインをもらったり
でも、寿司もステーキもいつでも食べられます。それより、ここではふだんできないことをしたいですね。
実際、多くの入選者が有名人でもある選考委員の方と写真を撮ったり、「先生のファンなんです」と持参した著書にサインをもらったりしています。
公募によっては、本選考委員のほかに、タレントや俳優を選考委員として起用する場合がありますが、そうした有名人に会えるのも表彰式の楽しみでもありますね。
とはいえ、入選しなければ表彰式には出られません。
入選するためにはどの公募を選ぶかがカギになりますが、時間的にも体力的にもすべてのエッセイ公募に応募することはできません。
そこで、本特集では、エッセイ公募の中身について調べてみました。中には、
「この公募、隠れた特典があるな」
「応募要項には書かれてなかったけど、こんなに入選者がいるんだ」
「応募数が意外と少ない。穴場だな」
というものもあります。
本特集を読んで、ぜひ公募選びの参考にしてください。
(ヨルモ)
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