特集 2020年こそターニングポイントの年に!

  • 文芸

2020.01.09

特集 2020年こそターニングポイントの年に!

イラスト:てぶくろ星人


2020年、新しい年が始まった。今年こそは飛躍の年にしたい!
あとで振り返ったとき、2020年が転機だったと言いたい。
しかし、転機は待っていても訪れない。自分からつかみに行こう!
そのための方法を示し、併せて作家からの名言を君におくろう!
 
即デビュー派と、
苦節十年派

作家志望者にとってのターニングポイントとは、文学賞の受賞でしょう。
そこにすんなりと至る人もいます。
在学中に文学賞を受賞してデビューした石原慎太郎さん、村上龍さん、島田雅彦さん、綿矢りささん、金原ひとみさんなどは「即デビュー派」の筆頭格と言えます。

しかし、そううまくいく小説家ばかりではありません。
というより、うまくいかない人のほうが圧倒的に多い。

村上春樹さんは大学卒業後、翻訳業をし、その後、作家デビューをしています。
それでもまだ小説に近い仕事だからいいですが、森村誠一さんは不況で出版社に就職できず、仕方なくホテルマンをしていました。本業にしたいのは小説家のほうで、ホテルマンのほうは本気ではありませんでしたので、「嫌で嫌で仕方なかった」そうです。

そんな二人も、やがて文学賞を受賞し、作家デビューをします。やや遅咲きとはいえ、それでも20代でデビューできているので、「ニア即デビュー派」と言っていいかもしれません。

一方、小説家の中には、さらに長い年月をかけて“熟成”していった人もいます。
原田マハさんは、アートの専門家として20年を費やし、40代でプロデビューします。
葉室麟さんは40代で純文学作家を目指して書き始めるも、2次予選止まりで、いったん作家への道をあきらめます。しかし、50代で時代小説に再チャレンジし、プロになります。
原田マハさんの場合は40代が、葉室麟さんの場合は50代が“開花”のタイミングだったのでしょう。
 
飛躍するためには、
もがく必要がある

公募ガイド2月号の特集では、「2020年こそターニングポイントの年に」と題し、二人の新人作家にインタビューしています。

芹沢政信さんは、昨年、『絶対小説』で「講談社NOVEL DAYSリデビュー小説賞」を受賞して再デビューしました。
“リデビュー”のタイトルからもわかるとおり、この賞は一度デビューした作家を対象とした公募です。

芹沢さんはライトノベルの作家としてデビューしますが、3作で終わり、その後は某大手小説投稿サイトで書いていましたが、そこでも開花せず、「講談社NOVEL DAYSリデビュー小説賞」で復活しました。

芹沢さんがライトノベル作家として“終わった”ときから再デビューするまでには、あきらめたくなったことが何度かあったはずです。
この低空飛行の時代を乗り越えたことが、飛躍できた原因でしょう。

もう一人は、昨年、『インソムニア』で日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した辻寛之さんです。

辻さんは日中、会社勤めをしています。
家に帰ればお子さんたちがいます。どうしたって近くに寄ってきますし、むげに「邪魔をするな」とも言えません。
従って、執筆時間はお子さんたちが寝たあとと通勤時間、週末だったそうです。
口で言うのは簡単ですが、それだけ努力して、結果落選だと、気持ちが切れそうになることもあったでしょう。

辻さんの場合も、受賞の前年は応募できませんでした。その前に書いた作品で力尽きてしまったそうです。
それでも辻さんは書き続けました。それがよかった!

スランプは、ステップアップする機会です。
「今までうまくいっていたのに、いかなくなった」
「今まではこれで満足していたのに、気に入らなくなった」
こういうときは苦しく、もう限界と投げ出したくなりますが、ここが飛躍の時です。

書くことは、下りのエスカレーターに逆向きに乗っているようなものです。
もがいているときは、全然前に進んでいないように思えますが、そこで我慢して歩いていると知らない間に体力がついていて、平地になったときに、今まで以上に早く歩けることができます。
辻さんの場合も、もがき続けた結果、大きく飛躍しました。
 
あなたをやる気にさせる
作家の言葉を30個掲載。

このように受賞へと至るには不断の努力が必要ですが、そうは思ってもなかなかやる気になれないときもあります。
そこで本特集では、モチベーションが上がるような事例や言葉を用意しました。

塩田武士さんは、大学生のときに小説家を志し、その後、新聞社に勤務しながら執筆を続け、受賞までに10年かかっています。
プロになってからもすぐに結果が出たわけではなく、ヒット作『罪の声』を出すまでにはまた6年かかっています。

小手鞠るいさんは、小説家を志して10年後に作家デビューし、受賞作を出版したあと、受賞第1作を出すまでにさらに10年を要しています。
このことを小手鞠るいさんは「難しい、壁が厚い、厳しい、とは全然思っていません。むしろその逆で、20年がんばれば、私のような非力な者にでもチャンスは巡ってきます」と言っています。

公募ガイド2月号では、こうした有名作家のターニングポイント事例や、あなたのやる気を奮い起こす作家の言葉を30個以上集めました。
さあ、明日からと言わず、今日から何かしら始めましょう。

(ヨルモ)

【公募ガイド2月号 特集内容】

1. INTERVIEW 講談社NOVEL DAYSリデビュー小説賞 芹沢政信
2. INTERVIEW 日本ミステリー文学大賞新人賞 辻寛之
3. ターニングポイントとは、どういうものか
4. ターニングポイントを迎える心構え
5. 有名作家たちのターニングポイント
森村誠一 山本一力 
清水義範 東川篤哉 
北村薫 若竹千佐子 
赤川次郎 大崎梢 
西村賢太 百田尚樹 
神永学 山口恵以子 
秋川滝美 住野よる
6. あなたを飛躍させるプロの小説家の名言
中山七里 下村敦史 
塩田武士 小手鞠るい 
葉室麟 三浦しをん 
貴志祐介 木内昇 
薬丸岳 芦沢央 
朱川湊人 滝口悠生 
森見登美彦 辻村深月 
石田衣良 湊かなえ
公募ガイド2020年2月号
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【特集】 2020年こそターニングポイントの年に!
【INTERVIEW】安部龍太郎(直木賞作家)
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