巻頭INTERVIEW 番外編 黒川伊保子(脳科学・AI研究者)

  • 文芸

2019.06.07

巻頭INTERVIEW 番外編 黒川伊保子(脳科学・AI研究者)

撮影・古本麻由未

巻頭INTERVIEW 番外編


黒川伊保子(脳科学・AI研究者)
くろかわ・いほこ。1959年、長野県生まれ。奈良女子大学理学部物理学科卒。企業の研究所、コンサルタント会社勤務などを経て、2003年に感性リサーチを設立。著書に『女の機嫌の直し方』『妻のトリセツ』『成熟脳: 脳の本番は56歳から始まる』などがある。
7月号の巻頭インタビュー「YELL」では、脳科学者の黒川伊保子さんにご登場いただきました。その番外編をお届けします。
 
男性は問題を解決したいと思い、
女性は共感したいと望む

人類はもともと樹上生活をしていましたが、なんらかの原因があって地上に降りてきました。そこにはもう前のように果実が豊富にあるわけではありません。そこで集団で狩りをするようになったわけですね。

狩りをしたのは主に男性です。
その際、男性は、「あの獲物を得るためにはどうしたらいいのだろう」という問題解決を迫られます。それを何万年も繰り返した結果、問題を見つけて解決するほうに関心が向く脳構造になったようです。

一方、女性は、男性が狩りから帰ってくるのを、みんなで仲良く待っていました。
ただ待っていたのではなく、仲良く待っていたというところが重要です。
子どもを生んで育てなければならない女性にとっては、まさかのときに助けてくれる仲間を作っておくというのは、生存のための重要な手段だったからです。
そのため、女性は、「相手の気持ちを察する、共感する能力」に優れるようになりました。

もちろん、男性だけど女性脳の持ち主、女性だけど男性脳の持ち主もいます。
また、男性脳(女性脳)の持ち主でも、四六時中そうというわけではありません。相手にもよるし、環境にもよります。
しかし、何万年も時間をかけて進化してきたため、多くの男性(女性)が呈する典型的な神経信号特性はあるようです。

 
相手が男性か、女性かによって、
対応は違ってくる

さて、皆さんの家族や友達が、
「公募にチェレンジしているのだけど、かすりもしないんだよ」
と言ったとき、どのようにこたえますか。
とるべき対応は2つに分かれます。

相手が男性のときは、
「対策を練るといいよ。過去の入選作品を分析してみたりとか。公募の趣旨をよく汲み取れば、百戦危うからずだよ」
と問題解決に向けて助言するといいかもしれません。

一方、相手が女性のときは、
「わかる! 私も全然だめで。成果がでないってつらいよね」
みたいに言うのがいいかもしません。
問題解決は二の次。気持ちに寄り添うことが重要なんだそうです。

もっとも、男性に問題解決の方法を提示しても、偉そうに言えば反感を買うし、男性だって「誰か慰めてくれよ~」と思うときもあります。
逆に女性でも、「同情してくれなくていいよ、助言してよ」と思うときもあるかもしれません。

ということで、生半可な脳科学の知識で対応すると大ケガをする。
男性が相手でも女性が相手でも、優しさがあれば大丈夫だとは思いますが、
優しくなれそうもない人は、黒川伊保子先生の『定年夫婦のトリセツ』を読んで!

(ヨルモ)

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