六杯目は、ライバルに思いを馳せながら

  • コラム・リサーチ
  • ネーミング・標語

2017.10.12

世の中のコピーは、どんな人たちが、どのように作っているのだろう? コピーライターであり公募ガイドスタッフのダイゴロが、日々のコピー作りについて語ります。

六杯目は、ライバルに思いを馳せながら

第6回は、イートインで宣伝会議賞の対策を考えながらお送りします。頭に浮かぶのは絶妙なコピー……ではなく全国のコピー仲間の顔。彼らはどんな取り組みをしているんだろう。気になりすぎて手が動かない……このままじゃ記事にもならないし。思いきって聞いてみようかな。そこで最も尊敬する仲間の一人に取材を依頼したところ……OKが! お忙しい中、ご協力ありがとうございます! というわけで、連載6回目にして急遽対談形式でお送りします。

ダイゴロ:さて、今回取材に応じてくださったのが、大井慎介さん。プロフィールを伺ってもよいでしょうか?

大井さん:静岡で葬儀屋勤務をしている、大井慎介です。広告やCM、特にキャッチコピーに魅了され、コピーライターを神と崇めています。宣伝会議賞でグランプリを獲って「日本一コピーのうまい葬儀屋」になるのが目標です。

ダイゴロ:大井さんと宣伝会議賞との出会いのきっかけは、何だったのでしょうか?

大井さん:8年ほど前、某有名結婚情報誌でキャッチコピーの募集を発見しました。賞金は50万円、自信満々で挑戦するも結果は惨敗しまして……ただその時のクランプリが全然たいしたことなかった(あくまで個人の感想です)。あまりに悔しかったので他にもないかと検索した結果、宣伝会議賞の存在を知りました。しかも賞金100万円! 試しに100本ほど送ったら、いきなり2本が2次通過しまして。「やはり天才、この分なら100万円もすぐ獲れちゃうな」と勘違いしたまま今に至ります……。

ダイゴロ:そうなんですね(笑)。しかし8年間も続くとは……、宣伝会議賞にここまで熱中し、長く取り組んでこられた理由は何でしょうか?

大井さん:宣伝会議賞を通じて、プロのコピーライターさんをはじめ、今までなら絶対出会えないような人たちに出会えたからですね。とにかくみんな優しくて、気遣いができて、話も面白いし才能に溢れている。そんな猛者たちと素人の自分が同じ土俵で真剣勝負できるのは宣伝会議賞しかない。経験も実力も全然足りないけど、コピーを好きな気持ちだけは負けたくないなと。誰もが認めるコピーを書いて、めちゃくちゃ褒められたい……。で、やっぱり100万円がほしいです!!

ダイゴロ:なるほど(笑)。では、宣伝会議賞に自分はこんな風に取り組んできた!という独自の方法があれば伺ってもよいでしょうか?

大井さん:宣伝会議賞のブログ(http://sendenkaigi-awards-no-susume.blog.jp)をはじめたことです。国内最大の公募賞のはずなのに、自分の周りでは宣伝会議賞の知名度はゼロ。この楽しさや苦しさを誰とも共有できないことがだんだん嫌になってきて。それらをブログに書くことで同じ目標をもつライバルや仲間の存在が身近に感じられ、「負けてられない」と思えるようになりました。また多くの人の前で受賞宣言をすることで、サボりがちな自分を追い込む効果にもつながりました。テクニック的なことはいまだに全然わからないんですが……。

ダイゴロ:いやいや、すごい情熱ですよ! そんなふうに今まで毎年やってこられたわけですが、最も印象深かったエピソードをお聞かせください。

大井さん:やはり「第51回宣伝会議賞」で受賞できたこと。ずっと憧れていた贈賞式にファイナリストとして出席し、シルバーで名前を呼ばれた瞬間は本当に夢のようでした。でも一番印象に残っているのは、「地上波って聞くと真っ先にスカパーが思い浮かぶようになった」と言われたこと。いいコピーは、読む前と読んだあとで世界を変えることができる。自分のコピーでその人の世界をちょっとだけ変えられたことが実感できて本当にうれしかったです。

ダイゴロ:その時のコピーがこちら。

「『地上波初』ってことは、『スカパーでとっくに放送しましたよ』ってことです。」

改めて見るとすごいコピーですね……。では最後に今年の意気込み、読者へのメッセージをお聞かせください。

大井さん:紙とペン(今はパソコンやスマホですが)と脳ミソだけあれば名誉と100万円が手に入るチャンス。1時間で思いついたコピーがグランプリなら、時給100万円。こんなにもノーリスクハイリターンなのに挑戦しない方がどうかしている。才能なんてなくても受賞できちゃうことは、わたし自身が証明済み。宣伝会議賞の楽しさは悩んで悩んで書きまくった人にしかわかりません。今のあなたにしか書けないコピーがきっとあります。でもグランプリは譲りませんからね!

大井さん、ご協力ありがとうございました。ここまで言われたら負けられないなあ! なんて考えてないで書け、俺。戒めに、デカ○タいただきます。ぐいっ。