第4回ゆいごん大賞「ゆいごん川柳」

第4回ゆいごん大賞「ゆいごん川柳」結果発表

結果発表

大賞

(もみじさん・58歳・主婦)

かあさんを頼むと父の強い文字

(講評:全日本川柳協会 以下講評同じ)
夫婦でもいずれはどちらかが先に逝きます。父さんが遺言に「くれぐれも母さんを頼む」と家族に念を押して頼んでいます。下五の「強い文字」という表現は愛していた妻への思いを如実に表しています。

入賞

(富クルーズさん・61歳・主婦)

遺言で 結び直した 赤い糸

(講評)
この赤い糸を絶対に切ってはならぬとの切なる思いが伝わってきます。家族はバラバラになってはいけない、ワンチームで仲良くしてほしい、家族のつながりを大事にしてほしい、そんな気持ちを遺言に托しています。

入賞

(紫苑さん・74歳・無職)

相続で 困る田舎の 古い家

(講評)
古里の古民家、今では過疎化して誰も継ぐ人がいません。最後まで伝来の家を守るつもりでしたが、家族は都会に出て帰る気はありません。この家の相続で財産や孫たちにどう遺言したらよいかわからず、継ぐ人のいない実家の遺言は少子化時代の大きな問題となっています。

入賞

(ツトムさん・73歳・無職)

今日は書く 明日は書こうと 遺言書

(講評)
遺言書をきちんと書こうと思ってもなかなか書けないのが世の常です。気分的に自分がいなくなるという思いに寂しさもあり、まだまだ書くのは早い、引き伸ばしたい、という思いも浮かんでくるとなかなか書けません。正月の三が日に遺言をしたためるなど、書くきっかけや習慣を身に付けるのも良いかもしれません。

佳作

(いなさくさん・69歳・無職)

寄付されて くやしいエライ 父らしい

(講評)
遺言によって残された家族が争うよりは、あっさりと国や自治体、団体などの社会事業者に寄付した方がスッキリすると考えたのでしょう。遺言を開けて驚きました。さすが父らしいと家族みんなが思ったのです。

佳作

(蒼介さん・43歳・会社員)

たかが紙 されど争い なくす紙

(講評)
遺言は残された人のためにあるのです。家族に残された遺言のひと言ひと筆が大事です。“たかが遺言、されど遺言”なのです。

佳作

(光虫さん・31歳)

グーグルも 知らない父の 生きた地図

(講評)
パソコンもソフト関係の会社も知らない父ですが、長い人生をつつがなく生きて来ました。今の時代の人達はそんな父の過去の生きて来た道を本当の意味で知りません。その人生訓的な遺言書に感心した一句です。

佳作

(さごじょうさん・37歳・公務員)

書き終えて 妻に赤ペン 入れられる

(講評)
二人で築いてきた財産だから父親だけの意見で遺言と書くとしこりが残ります。妻の意見を聞いて残された人への最後の親心として公平に遺言したいものです。

佳作

(いぶしぎんさん・67歳・無職)

負債額 つぶやくだけで 皆離れ

(講評)
こんなに借金をかかえて逝った、誰が借金を払うのだろうか。家族は遺言を開けてびっくりしました。遺言は必ずしも資産とは限りません。負債を背負うこともあります。

佳作

(やまともさん・35歳・その他)

あれこれと 書いたがつまり ありがとう

(講評)
あの世に逝く前に書く遺言は、世の中や家族に感謝の気持ちを遺すものでした。これまで生きて来られたのも、みんなの愛があればこそ。最後の言葉はありがとうでした。

総評

(日本財団からの総評)
第4回目を迎えました「ゆいごん大賞」、今回も皆様から1万作品を超えるご応募を頂き、誠にありがとうございました。
ご応募いただいた作品はどれもすばらしく、選考には大変悩みましたが、全日本川柳協会、成年後見落語もされる落語家の桂ひな太郎さんのご協力を得て、大賞、入賞、佳作の計10作品を選考致しました。
今回の応募作品は、令和、A.I、ラグビーW杯等世相を反映した作品も多く寄せられましたが、家族や親子間の思いが感じられる作品や“負”動産や負債といった話題を川柳ならではのユーモアで表現しニヤリとさせられる作品など、遺言書や相続の話題が少しずつ世間に浸透してきたのではないかと感じさせる作品が増えてきたように思いました。
(応募総数11,768作品)

お問い合わせ

日本財団遺贈寄付サポートセンター「ゆいごん大賞」事務局
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